総務部予防保健課 予防保健課の活動3

「ジョーさん、申し訳ないですっ、最近腰の調子がまたダメみたいでっ。いや、分かってるんだ、ここ2週間ぐらい寝不足が続いてるし。夜食もどうしても食ってしまう。朝の起きがけの腰の固まり具合がひどいんですよ。」

「朝のラジオ体操、後ろから見てたらよく分かるよ。明らかに腰が伸びてないし、前屈みもできてないもんなぁ。寝不足は仕事の問題かなぁ?長次郎さん。」

「あ、いや、仕事っていうか、最近、受注が盛況で製造スケジュールがコロコロ変わるんで、それに合わせて勤務スケジュールやら在庫調整やら、総務関連の情報展開やら、色々と任せてもらえるもんで張り切っちゃって。」

「忙しいのは結構。でもまぁ、体調崩したら元も子もないし、周りに仕事振ることも覚えなさいよ。とりあえず寝やすくしとくから、今日は酒も無しでスパッと寝なさいな。もうすぐ5時だし、今日も終わりだろ。」

「え、いや、まだ残業が。」

「誰かに任せて。どうしようもなかったら、私から課長に言っといてあげるから。」

「は、はい、すいません。」

日々くんは、ミドーくんのところで一時期治療を受けていたが、最近は忙しくなかなか仕事帰りに治療を受けて帰るというわけには行かないらしい。

ということで、予防保健課、保健室の出番だ。業務に支障をきたすと感じた場合、不調が長期間続く場合、業務時間中であっても体調の改善、維持管理は業務の一環ということで、保健室の利用が認められている。有給休暇を取って外出せずとも社内に治療院があるわけだ。もちろん際限無く利用分けるというわけではなく、一定のルールは設けようとしているが、治療とともに養生の方法までしっかり教育されるわけだから、際限無く利用する人はなかなかいない。自身で管理が難しい場合は、職場や家族にまでその情報はシェアされる。そして特徴的なルールがもう一つ。保健室を利用したことは総務部でカウントされ、内容如何に関わらず健康意識の現れと行動したことに対する評価、プラス加点がされるのである。